特集記事 Reviews

#060 ナチュラルスイーツどんぐりの木 店長
佐藤和弘さん・亜也子さん

甘い匂いと味が人を幸せに…
お菓子は人生を変えられる!


  残暑がようやく過ぎ去り、やってきました食欲の秋! 今年もねりコレに様々な味覚が登場しました。新商品の中に名を連ねる「6種のおやさいシュークリーム」、開発したのはどんぐりの木の佐藤さん夫妻です。あたたかな雰囲気の仲良し夫婦に、話を伺いました。

 「おやさいシュークリーム開発のきっかけは、“重ね煮”との出会いでした。重ね煮とは、お野菜を順番に重ねて煮込むだけの、簡単な調理法です。体にやさしい甘さが出て、免疫力を高める効果もあります。ホスピスなどでも取り入れられているんですよ」(和弘さん)

 「おやさいシューの開発は、重ね煮料理研究家の友人・戸練ミナさんと相談しながら、数か月かかって完成させました。生地に入れてもカスタードに入れてもダメ…。最後に、砂糖抜きの生クリームに入れてみたらピッタリ! だったんです」(亜也子さん)

 その後、商店会仲間のススメでねりコレに応募したという、おやさいシュー。ひと口頂くと、ほのかなおやさいの甘みが優しく広がって、うーん、美味♪ スイーツを食べて健康にもなれるなんて、幸せです!!

 「私がスイーツのお店をやろうと思ったのは、『太郎庵』というお菓子屋がきっかけでした。当時、私は福島県に住んでいて、仕事がつらかったときに偶然、会津若松にある太郎庵に入ったんです。おもてなしがあまりにあたたかくて…、思わず泣いてしまって(苦笑)。それで、冷えた心を甘く溶かしてあげられるようなお菓子屋をやりたい、と思い立ちました。お菓子は人生を変えられる! というのが信条ですね」(和弘さん)



街全体にいい影響を与え、
つながりあえる店でありたい


 その後、出会い、結婚した奥様も、偶然ですが「ケーキ屋をやるのが夢だった」そう。念願かなって、どんぐりの木をオープンさせたのは、8年前のことでした。

 「コンセプトは、『お客様も従業員も笑顔になれるお店』です。納得したものを出せて、さらに、皆さんの人生のお手伝いができるお店にしたい…って、ちょっとカッコよく言いすぎかな(笑)。でも、スタッフが『営業トークじゃなくて、本当においしいからついつい勧めちゃうんです!』と言ってくれるのは、本当にうれしいですね」(和弘さん)

 ちなみに、「どんぐりの木」という店名の由来は、和弘さんが生まれ育った貫井に、当時どんぐりの木がたくさんあったから。お話の端々に、地元・貫井への愛が入り混じります。

 「自分たちだけじゃなく、商店街や街全体にもいい影響を与えたいし、互いにつながりあっていきたい。地域に根ざしたお店でありたいんです。今は苺だけ、大泉の関口農園と契約していますが、他の野菜もできるだけ練馬産のものを使いたい。休日に、農園マップ片手に探し歩いている最中ですが、おやさいシューも、いつか『練馬野菜シュークリーム』と命名できたらいいですね」(和弘さん)

 やりたいことのために日々努力しつつ、その幸せに感謝している。だから多忙でも笑顔でいられて、その笑顔がさらにお店をあたたかくしている…お話を伺っていると、そんな“正の連鎖”を感じさせられます。

 「震災直後、こんな時にお店をやっていていいのかと悩みながら、他にやることないからと、お店を開けていたんです。数日後、ぽつぽつお客様がお見えになって、『甘いニオイ、落ち着くわ』『福島の両親に持っていきたい』と仰ってくださって…、お店をやっていて本当によかった、とうれしくなりました」(亜也子さん)

 お菓子は人を幸せにする! その想いで、今日も佐藤夫妻は、中村橋にあま~い匂いをただよわせています。

(2011年10月3日更新)


ねりコレパンフレットの表紙
(2011年10月発行)


ねりコレに選ばれた
「6種のおやさいシュークリーム」


ナチュラルテイストで
統一された外観。
飾りつけも自分たちでやっています


重ね煮の料理教室も
不定期で開催。
遠方から見える人も
いるほどの人気。
離乳食にもおすすめです


店内にはカフェスペースも。
子ども用椅子もあるので、
ファミリーでもどうぞ!


店員さんとおしゃべりしながら
ケーキを選ぶのも、
地元ならではの楽しみ方


かわいいお菓子が並ぶ店内。
入るだけでワクワクします♪


和弘さんは、
やわらかな物腰ながら、
スイーツのこととなると
熱く語り出す情熱家です


亜也子さんは、
ニコニコ笑顔が印象的な方

プロフィール

佐藤和弘さん・亜也子さん

佐藤和弘さん・亜也子さん

中村橋の商店街に「ナチュラルスイーツ どんぐりの木」、サンライフ練馬2Fに「ナチュラルレストラン どんぐりの木」を経営する夫妻。オーガニック素材にこだわったスイーツや食事を提供している。ご主人の和弘さんは1966年生まれ、練馬区貫井に生まれ育つ。9歳年下の妻・亜也子さんは、上野育ち。趣味の気功を通じて知り合った2人は、レストランどんぐりの木から眺める景色を見ながら、ゆったりと気功をするのが好きという。2児の親で、子どもの名前は、やはり植物にちなんでいるそう。

Natural Sweets どんぐりの木

Natural Restaurant どんぐりの木 コメルサンツ

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