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農を楽しんで練馬ライフを満喫!「全国都市農業フェスティバル」に行こう♪ 画像

ライター:協同クリエイティブ さん イベント

農を楽しんで練馬ライフを満喫!「全国都市農業フェスティバル」に行こう♪


実りの秋、食欲の秋! 農地面積が23区最大の練馬の畑にも、農家さんが愛情込めて育てた大根・キャベツ、柿・ミカンなどといった野菜やフルーツが豊かに実っています。
そんな、人の暮らしと農業が隣り合わせの練馬で「全国都市農業フェスティバル」が2023年11月19日(日)に初開催! 日本各地から都市農業が盛んな24自治体が、自慢の農作物を持って集結する“一日限りのお祭り”です♪ その内容について練馬区都市農業課の皆さんにインタビュー! 都市農業の魅力からイベントの注目ポイントまで、たっぷりご紹介します!

そもそも「都市農業」とは? 練馬の農業の特徴は?

練馬区には都市農業課があり、日々、都市農業を盛り上げることに尽力されています。農業振興係の原井さんにお話を聞きました。

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都市農業課 農業振興係 原井祥宏さん


「都市農業とは、簡単にいうと市街地やその周辺で行われる農業のことで、地方や郊外の農業と違って面積が限られます。その分、細かなニーズに応えられるように、練馬の農家さんの多くは『少量多品目』で生産しています。庭先の直売所で直にお客さんの反応が分かるので、人気の野菜がなるべく長い期間食べられるように時期をずらして作ったり、複数品種を栽培したり、喜んでもらえるように各農家さんで工夫しているんですよ」 

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区内の直売所の数は270か所以上。コインロッカー式の自動販売機を置く農家さんも多い

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区役所1階にも農産物の自動販売機が設置されています


東京23区の中で農地が最も広い練馬区。23区内の約4割の農地が練馬区にあるといわれています。都市にありながら豊かな生産力を誇り、収穫体験などを通してレジャーや教育の機会も提供。生活をより豊かにする「生きた農業」が練馬では営まれているんです!


※参考:都市農業とは
都市農業とは、「市街地及びその周辺の地域において行われる農業」(都市農業振興基本法第2条)であり、消費地に近いという利点を生かした新鮮な農産物の供給や農業体験の場の提供、災害に備えたオープンスペースの確保、やすらぎや潤いといった緑地空間の提供など、多様な役割を果たしています。このように、都市住民の身近にある、生活と密接に関連している農業が都市農業です。
<引用元:農林水産省ホームページより https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/tosi_nougyo/

日本の都市農業は世界的にも珍しい! 「全国都市農業フェスティバル」開催のきっかけ

日本で初開催となる「全国都市農業フェスティバル」。開催のきっかけは何だったのでしょう? 実行委員会の立ち上げから関わっている事業調整担当係の清水さんに伺いました。

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都市農業課 事業調整担当係 清水真紀さん


「2019年に『世界都市農業サミット』が練馬区で開催されました。そこで、世界の中でも日本の都市農業が非常に珍しい形で営農されていることが分かりました。海外では、都市は都市、農業は広い郊外の土地で行うのが一般的。海外でいう都市農業は、都市の中の農の場所を取り戻すような目的が多いそうです。貧困対策、教育、緑化、レジャーといったことが主流で、産業のためではありません。日本のように、代々農家さんが農地を継承して営農しているというのは珍しいんです」

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世界都市農業サミット(2019年11/29~12/1開催)
参加都市はニューヨーク、ロンドン、ジャカルタ、ソウル、トロント


「都市に残る農地のあり方として、練馬の農業は世界的にも評価を受けました。改めて国内でも、都市農業が盛んな自治体と連携して、もっと知ってもらう取り組みができるのでは? ということで開催につながりました」

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「農とわたし」をテーマに、公募した写真で作成したモザイクアート。
実は農業に関連する2,000枚以上の写真でできています。フェスティバル当日も会場に展示します

3つのテーマで楽しむ!「買う」「食べる・体験する」「話す・学ぶ」

それでは、「全国都市農業フェスティバル」のおすすめポイントを紹介していきましょう!

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会場MAP

◆「買う」エリア

◆「買う」エリア 画像

けやき広場MAP


毎年恒例の「JA東京あおば 農業祭」は、11月18日(土)・19日(日)に光が丘公園で開催されます。農業祭では29のブースが出店して、練馬区の農産物を販売します。


19日(日)のみ、「全国都市農業フェスティバル」と農業祭は同時開催。招聘(しょうへい)都市の国分寺市、松戸市、名古屋市、京都市をはじめ20以上の都市から旬の農産物が大集合! 農業祭と合わせてなんと66ものブースが、光が丘公園 けやき広場に軒を並べます!

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左から、練馬大根、徳重だいこん、聖護院大根(イメージ)


「旬の大根とネギは数多く揃います。練馬大根(練馬区)、徳重だいこん(名古屋市)、聖護院(しょうごいん)大根(京都市)と、3種類揃うので食べ比べをするのもおすすめ。大きめのエコバッグを忘れないでくださいね!」


果物や花、特産物も出品されます。東京では手に入りにくい「あじさいねぎ(千葉県松戸市)」や「天王寺蕪(大阪市)」など珍しい野菜も並ぶので、農家さんにおすすめの食べ方を聞いてみてるのも◎

◆「食べる・体験する」エリア

11台のキッチンカーが会場に登場! 各地の食材を使った、ここでしか食べられない限定メニューもお見逃しなく♪ 事業調整担当係の近藤さんにお話を聞きました。

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都市農業課 事業調整担当係 近藤拓さん


「練馬区からは『ねりまの食育応援店』や、区内農家さんの推薦の飲食店にもご協力いただきました。キッチンカーが初挑戦というお店も多く、キッチンカーの見学を事前に行うなど熱がこもっていました。何度も試作を重ねてメニューを考えてくださり、気合十分です!」

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「練馬スパゲティ」は、食育応援店のPITANGO(練馬区豊玉北)が練馬大根を使ったオリジナルアレンジで提供します


練馬の学校給食名物「練馬スパゲティ」も登場! 意外と大人は食べたことがない方が多いのでは? そのほか、餃子、ホットドッグ、タコス、名古屋コーチンの唐揚げ、九条ネギの焼売、川越いもの焼き芋などなど。目移りしそうです!


「体験する」のコーナーでは、区内外の農家さんが講師となってワークショップを開催します。練馬区体験農園の園主さんに直接質問ができる「農家さんに聞いてみよう!」や「苔玉作り体験」、「東京の農業を伝える出前授業」、「京野菜ミニ収穫体験」といったワークショップはそれぞれ要予約。


*お申し込みはこちら(※定員に達し次第、受付終了となります)
URL:https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/toshinou_festival/workshop.html

◆「話す・学ぶ」エリア

光が丘体育館ではトークライブを開催! ゲストをお迎えして、練馬区&招聘4都市からお招きした農家さん6名にお話しいただきます。

午前の部は「発見!もっと楽しい都市農業~明日、畑に行きたくなる話~」と題して、都市農業の魅力についてお話しします。ゲストは、野菜ソムリエの資格を持ち、練馬区の農園や農業イベントにも訪れているタレントの小島よしおさん。申し込みは終了しましたが、後日アーカイブ配信予定です。


午後の部は「都市農業“推しトーク”~都市農業のこれからを語り合う~」。午前の部より一歩踏み込んだ、各都市の特色や取り組みを“推し”という形で紹介。ゲストは料理研究家のきじまりゅうたさん。こちらは当日も観覧を受け付けます(12時30分~体育館正面入口前で整理券配布)。


清水さんは「セミナーではなく、カジュアルなトークライブで都市農業を知ってもらうという試みです。練馬には農業に興味のある方が多く、家庭菜園や体験農園をやっている方などがいらっしゃるので、気軽に楽しんでもらえたら」と期待を込めます。

担当者からフェスティバルにかける思いを一言!

都市農業課は一致団結して、フェスティバルに向けてラストスパート! それぞれのイベントへの思いを聞いてみました。

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都市農業課の皆さんは気合十分!


近藤さん
「私は1年前に都市農業課に配属になり、そこから練馬の農業について知っていきました。農家さんのお話から学ぶことも多く、皆さん魅力的! 何より野菜の美味しさに驚きました。今ではすっかりファンです。何事もまずは触れることから始まると思いますので、ぜひフェスティバルをきっかけに練馬の農業のファンが一人でも増えるとうれしいです」


清水さん
「都市農業課に来て1年半、実行委員会の立ち上げから関わってきました。練馬といえば農業と知ってはいましたが、現場に出ると知らないことばかりでした。畑に行って練馬大根が本当に抜きずらいことを体感したり、農家さんに野菜の食べ方を教えてもらったり。今では枝豆は冷蔵庫に仕舞う前にすぐ茹でるということは、私の中の当たり前になりました。毎日の『食』に関わることなので、誰でもすっと入っていきやすいのではないでしょうか。特に今回は『フェスティバル=お祭り』という楽しいイベントです! 足を運んで買ったり食べたり体験することで、練馬の農に親しむきっかけになればと思っています」


原井さん
「練馬には農業に触れる機会がたくさん用意されています。アプリを使って直売所巡りを楽しんだり、収穫体験に参加したり、区民農園で畑を耕してみたり、農の学校で学んで援農サポーターになったり。私自身も知っていくうちにのめり込んで、区民農園にチャレンジして野菜を作る大変さを知りました。だからこそ、農家さんのすごさが分かって、さらに応援する気持ちが湧いてきました。今回のフェスティバルがきっかけになって、いろんな形で練馬の農業を応援してくれる方が増えればと思います」

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「全国都市農業フェスティバル」のポスター。区役所、各野菜直売所などに掲示。農家の方と一緒に盛り上げたいと、全121戸の農場を訪れて撮影。農場を代表する農作物と一緒に撮るので足掛け半年以上かかったそう。皆さんいい顔で写っています!


せっかく練馬に住んでいるなら、農業を楽しまないと損!? まずは「全国都市農業フェスティバル」に行って、その後に続く日々も農と親しみながら練馬ライフを満喫しましょう♪


◆全国都市農業フェスティバル
日時:2023年11月19日(日)10時~16時
場所:都立光が丘公園
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/toshinou_festival/index.html


パンフレット(PDF)


<ご来場時の注意事項>
・お車でのご来場はご遠慮ください。公共交通機関をご利用ください。
・自転車でお越しの方は、駐輪場に停めてください。
・エコバッグを持参し、プラスチックごみの削減にご協力ください。
・ペットを連れてのご来場はお控えください(介助犬を除く)。

練馬の農業に興味を持ったら! 他のイベントにも参加してみよう

●マルシェに行こう!
11月12日(日)には平成つつじ公園で「ねりマルシェ」を開催します。練馬産の野菜、果物、花、練馬産農産物を使った加工品などの販売を行う、毎年人気のイベントです。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/oshirase/nerimaruche.html


●収穫体験をしてみよう!
この時期は各農園でサツマイモや大根などの収穫体験をしているところも。野菜の収穫体験ができる農園「ねりまベジかるファーム」の取り組みが、この秋からスタートしました。アプリ「とれたてねりま」で体験予約もできます。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/hureai/vegekarufarm.html

練馬で農に触れるには…

<入門編>直売所や収穫体験で採れたて野菜を楽しみたい!


・アプリ「とれたてねりま」
直売所からの情報を農家さんが発信中! マルシェや収穫体験などイベント情報も満載です。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/toreneri.html


・練馬果樹あるファーム
練馬では、ほぼ一年を通して果物の収穫体験を楽しめます。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/hureai/casualfarm/index.html


<中級編>自分でも耕作してみたい!


・練馬区立区民農園
区民の方に有料で貸し出している農園です。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/hureai/kumin_nouen.html


・農業体験農園
農家さんの指導を受けながら種まきから収穫まで体験できます(有料)。区内に18園あります。
https://www.city.nerima.tokyo.jp/kankomoyoshi/nogyo/hureai/taikennoen.html


<上級編>農家さんをサポートしたい!


・練馬区立農の学校
1年間の受講を終えると「ねりま農サポーター」として区内農家さんの援農ボランティアとして活躍できます。初級・中級・上級の3コースがあります。
https://nerima-nou.info/