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 蕎麦前で涼酒を キュッと。 夏は《町蕎麦》で 小粋に飲(や)ろうぜ!   画像

ライター:さかばクン さん グルメ

蕎麦前で涼酒を キュッと。 夏は《町蕎麦》で 小粋に飲(や)ろうぜ!


いま《町中華》がちょっとしたブームになっていますが・・・
この夏は、どこの街にも1軒はある、昔から続く《町蕎麦》にも注目してみませんか。

蕎麦もうどんも丼もあって、出前もしてくれる《町蕎麦》は、老若男女誰もが楽しめる憩いの場でもあります。

蕎麦前で涼酒をキュッとやる。
そして、お蕎麦で〆る。

そんな蕎麦屋酒が楽しめる、さかばクンがお気に入りの《町蕎麦》4店を紹介します。

蕎麦焼酎の蕎麦湯割りが楽しめちゃう《町蕎麦》〜松月庵@桜台

蕎麦焼酎の蕎麦湯割りが楽しめちゃう《町蕎麦》〜松月庵@桜台 画像

 


トップバッターとしてご紹介する《町蕎麦》は、桜台にある『松月庵』です。


1974(昭和49)年創業。
お父様とご兄弟の3人を中心としてお店を切り盛りされています。


 

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『松月庵』のビール揃えは、まさに全方位外交。


生ビールがSAPPORO
瓶ビールの大瓶はキリンラガー、中瓶はアサヒスーパードライ


大手3社を巧みに配して、お客様のニーズにしっかり応えています。


私は、よく冷えた生ビールでまずは喉を潤します!


 

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『松月庵』はおつまみが豊富です。


もつ煮、鴨焼、にしんの棒煮、たこの唐揚げ、なす揚げ・・・などなど


なかでも、「小海老天ぷら盛り合わせ」「鶏のポン酢刺し」が人気のツートップ。


「小海老天ぷら」は以前にいただいたことがありますが、小海老とは思えぬサイズの海老が5尾も入っていてビックリしました。


しかし、この日はあえてツートップではなく「鶏のささみ酢味噌」をオーダー。


湯通ししたささみには甘めの酢味噌がたっぷりかかっています。


「ささみ」は程よい弾力で噛みしめるほどに甘く、自家製の酢味噌でさっぱりといただけます。


 

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次に頼んだのは「ポークウインナー」


実ははじめて『松月庵』を訪れたとき、ひとりでお酒を楽しんでいるおじさまたちがみな「ポークウインナー」を頼んでいたので気になっていたんです。


何の変哲もないウインナーと言えばそれまでですが、ウインナーが嫌いな男子はいませんよね(笑)


プチッと弾けて、中から油がジュワッと。
ビールとの相性は言うまでもなく、安心安定のおつまみです。


 

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さて、ビールのお次は『松月庵』ならではのお酒をいただきましょう。


蕎麦焼酎の「粋蕎」(いっきょう)です。

この「粋蕎」、小売店では販売していないそうで、お蕎麦屋さんでしか飲めないんだとか。


香り豊かでロック、水割り、何でもOKとのことでしたが・・・
蕎麦焼酎にはやっぱり蕎麦湯割りが一番!


こんな贅沢な飲み方、おうちではできませんからね。


蕎麦湯の優しい味わいと蕎麦焼酎の香りが重なり、よりまろやかな味わいになります。


蕎麦焼酎の蕎麦湯割りが飲める町蕎麦って意外と多くないので、これは絶対オススメです!


 

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さぁ、ラスト。
もちろん、お蕎麦で〆ます。


お店のイチ押し「磯おろしそば」です。


デカっ!
まず目に飛び込むのが中央にそそり立つ大きな海老天


その大海老を支えるように周囲を取り囲むのが、イカ・カニカマ・ピーマン・茄子・かぼちゃの天ぷら


後方には大根おろしと刻み海苔がたっぷり添えられています。


まるでラーメン屋さんで言うところの「全部盛り」状態(笑)


贅沢なお蕎麦ながら、これが1100円とは!
コスパ良すぎでしょっ!


 

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最後におまけのもう1品。


夏に持って来いのおすすめパワフルメニューをご紹介しましょう。


某グルメ雑誌のかつ丼特集でも紹介されたことがある「上かつ丼」です。


通常のかつ丼の上にさらに半熟玉子がもうひとつON!


半熟玉子を箸で刺すと黄身がトロッと流れだし、かつ&ごはんに絡めて掻き込むとWの玉子パワーで力が漲りますよ。


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桜台の『松月庵』さんは、通し営業なので私のようにのんびり昼酒を楽しみたい呑兵衛には助かります。
(平日は通し営業ですが、土日は15:00〜17:00まで中休みの場合があります)


そんな昼の忙しい時間帯にはキビキビとフロアを回すおねえさんが元気に迎えてくれますよ。


また、火曜日は麺の大盛りが無料サービスです。
通常の麺量でも多いのに、大盛りになったらどんだけ多いんだろ?
腹ペコさんは火曜日が狙い目ですね。


 


名題そば処 松月庵
練馬区桜台4-11-14
03-3994-2552
営業時間:11:00〜21:30
※コロナ禍の今は20:30まで
定休日 :不定休

蕎麦屋のカレーとラーメンが推しの《町蕎麦》〜福田屋@石神井台

蕎麦屋のカレーとラーメンが推しの《町蕎麦》〜福田屋@石神井台 画像

 


お次は、石神井台にある『福田屋』


『福田屋』は大泉学園駅近くにもありますが、そちらはご兄弟がやっていらして、そこから暖簾分けしたのが、富士街道の石神井学園前交差点にある『福田屋』です。


創業は1981(昭和56)年。
41年目を迎え、今は二代目の息子さんがお店を支えています。


 

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駅から離れたこのあたりは飲食店が多くないので、ご近所さんにとっては昼に夜に大変重宝するお店でしょう。


日曜日はテニスや野球で汗を流してきたお客さんで賑わい、夜は知る人ぞ知る《飲める町蕎麦》として地域交流の場にもなっています。


「とりあえず、生ください!」


生ビールはスーパードライ


今日のビールには「しらすおろし」がついてきました。
これだけで相当飲めちゃいそうな量です。


町蕎麦って、ビールやお酒に小鉢を添えてくれるお店が多いですよね。


そして、中ジョッキが500円ってのも嬉しい価格です。


 

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『福田屋』は、夜になるとおつまみ専用のメニューボードが現れるのですが、その値付けがどれもおかしいんです(笑)


メンチカツ200円、ハムカツ250円、鶏の唐揚げ400円、イカバター400円、マグロ山かけ500円・・・


激安チェーン酒場も驚愕の価格設定ですよね。


そんな数々のおつまみから選んだのは「自家製のポテトサラダ」


カニカマがたっぷり入ったしっとり系ポテサラ。
食べても食べてもなかなか減ってくれません(笑)


これで350円なのだから最高です。


 

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2品目は「もつ煮込み」


こちらも自家製です。


もつは丁寧に下処理されていて臭みがありません。


赤と白の2種類をブレンドした味噌でじっくり煮込まれています。
野菜もたくさん摂れて栄養満点ですね。


 

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『福田屋』はお酒のバリエーションも充実。


ウーロンハイ、ハイボール、日本酒とあれこれ揃うなかで、ひときわ目立つのが生レモンサワーと生ピンクグレープフルーツサワー。


「ピングレください!」


果肉たっぷりの生ピングレが町蕎麦で飲めるなんて幸せです。


 

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当然、こちらでもお蕎麦で〆ようと思っていたのですが・・・


「一番食べて欲しいお蕎麦はなんですか?」


二代目にたずねたところ。


「蕎麦屋のラーメン、それか蕎麦屋のカレーライスがおすすめです」


ズコーーーッ!
お蕎麦じゃないんかぁーーーーい!


いいんです、いいんです。
お蕎麦じゃなく、ラーメンとカレーを薦めちゃうあたり。
これこそ《町蕎麦》らしいじゃないですか(笑)


では、二代目の提案に従い、ラーメンにしてみます。


すると、ラーメン・タンメン・もやしそば・チャーシュー麺・五目中華と中華麺だけでも5種類もあるんです!


なんなんすか!
この《町蕎麦》なのに《町中華》な感じ。
これは相当自信アリと見ましたよ。


昔ながらの醤油ラーメンと迷いましたが、今回は塩味の「五目中華」に決定。


チャーシュー・なると・かまぼこ・インゲン・ゆで卵・メンマ・伊達巻き・・・・・・
本当はここに椎茸も入って「五目」を超える8種類の具材が丼を彩ります。


なんで椎茸がないのかって?


それは、さかばクンの"天敵"だから抜いてもらったんですよ(^_^;


旨味たっぷり塩ベースのスープは中細麺とよく合っていて、予想以上の美味しさにスープも飲み干してしまいました。

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『福田屋』からも、夏におすすめのパワフルメニューを最後にご紹介します。


ドーン❗❗❗


大迫力の「カツカレー」です。


ライス中央に鎮座する揚げたての分厚いカツに蕎麦屋さんのカレーらしく小麦粉で溶いた黄色いルーが溶岩流のようにどっぷりとかけられています。


大粒の汗を掻きながら、黙々とスプーンでカツカレーをすくい上げ、胃袋を満たしていく。


くぅ~、たまりません。
夏はやっぱりカレーですね。


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「石神井台の『福田屋』に家族で時々飲みに行くんだ」


「どれも安くて量が多いから、おかげで蕎麦にたどりつかないんだよ」


たまたま別々の友人からこんな『福田屋』さんの情報を入手したので、今回の取材が実現しました。


とにかくどれも安くてボリューム満点。
お客さんには適正価格で食べて飲んでもらって、お腹いっぱいになって欲しいというご主人の思いが詰まっていますね。


次回こそは、ご主人がなんと言おうが、五目中華でもカツカレーでもなく、お蕎麦を食べますね(笑)


 


そば処 福田屋
練馬区石神井台2-35-27
03-3995-5542
営業時間:11:00~20:00
定休日 :火曜日、第3月曜日

創業50年を迎えるネリタカの老舗《町蕎麦》〜大村庵@練馬高野台

創業50年を迎えるネリタカの老舗《町蕎麦》〜大村庵@練馬高野台 画像

 


3軒目の町蕎麦は、練馬高野台にある『大村庵』です。


1972(昭和47)年に先代が春日部で創業。
1974(昭和49)年に現在の練馬高野台に移転し、1989年に今のビルに建て替えたとのこと。


今は二代目がお店を守り、ちょうど今年で創業50年となります。
今回ご紹介する4店のなかでは一番の老舗です。


 

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『大村庵』に入ってまず驚くのは、その「ハコ」の大きさと従業員の数。


正面と駐車場側と入口が2つあり、どちらからもお客さんが次々と入ってくる一方、出前の電話も鳴り止まず、昼時はまさに「戦場」と化しています。


その目が回るような忙しさのお昼は、厨房5名、フロア2名、出前専門スタッフ1名、計8名の従業員さんが分業・協業し、二代目を中心としたチームワークで乗り切っています。


実に活気のあるお店です。


 


こちら、生ビールは扱っておらず、瓶ビールはキリン一番搾りです。


『大村庵』も毎日異なるビールのお供がついてきて、この日は小さな冷や奴でした。


 

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『大村庵』さんも、おつまみメニューが豊富。


「そのなかでも、タコの唐揚げと肉豆腐がよく出ますよ」と二代目。


「では、その2品をください」


カラッと揚がった歯ごたえのあるタコ。
下味がしっかりついていますので、このままパクッといけちゃいます。


 

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タコカラの半分で瓶ビールはあっという間に消失してしまいましたので、2杯目はレモンサワーに。


こちらのレモンサワー、なかなか関東圏では見かけない「Mr.CHU レモン」という愛知県相生市の会社が製造する瓶チューハイ(300ml)をグラスに注いで提供してくれます。


レモンの甘酸っぱさが、揚げ物をサッパリとさせてくれますよ。


 

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そして、もうひとつの人気メニュー「肉豆腐」が小鍋で登場。
一緒に冷酒もお願いしました。


冷酒は「大関」の生貯蔵酒ですが、常温やお燗ですと、宮城県石巻市の銘酒「日高見」も置いているのでお店の方にたずねてみてください。


私も冷酒を空けたあとは、「日高見」のぬる燗をいただきましたよ。


 


さて、この「肉豆腐」
牛肉、たまねぎ、長ネギがたっぷり入って甘く煮込まれています。
半熟玉子も入っているので、玉子と一緒にいただくと、肉豆腐というより、それはもはや「すき焼き」です。


ほんとに500円でいいんですかぁ?
・・・って言いたくなるほどの幸福感に満たされます。


 

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すでにだいぶ飲み過ぎましたが・・・


お店の看板メニュー「小海老天せいろ」で〆なければ帰れません。


お蕎麦は、二代目が毎朝打つ、江戸伝統の二八蕎麦です。


蕎麦粉八に対し小麦粉二でつなぐ二八蕎麦は、手打ち蕎麦の黄金比。
蕎麦の香りも喉ごしも良く、私は十割よりも二八蕎麦が好きです。


サクサクに揚がった天ぷらと小鉢の蕎麦豆腐も言うことなしの美味さ!


 

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もうひとつ。
練馬らしく「大根」を使った涼しげなお蕎麦をご紹介します。


大根の千切り、大葉、かいわれを二八蕎麦の上にふんだんに盛り付けたのがこの「練馬そば」です。


練馬区には農地がまだまだあり、キャベツ畑があちこちに広がっています。
しかし、かつて練馬産の野菜と言えば「練馬大根」が有名でした。


江戸時代から栽培がはじまり、明治以降は「たくわん漬け」として製造・出荷され人気を博します。


ところが昭和30年代以降、練馬大根は病気の影響や食生活の変化などによって衰退。
一時は完全に消滅していたほどでしたが、近年ふたたび栽培されるようになり、練馬区内の小学校では、この練馬大根を用いた「練馬スパゲティ」という給食が名物になっているほどです。


ただ残念ながら練馬大根の流通量は多くないので、ふだん「練馬そば」に使っているのは一般的な大根だそうですが、手に入れば「練馬そば」に盛り付けるそうなので、そのときはラッキーですね!


大根のシャキシャキとした食感を楽しめる爽やかなお蕎麦に仕上がっています。
夏負けでちょっと胃腸が弱っている時などには持って来いですよ。


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練馬高野台の『大村庵』
老舗ながら、攻撃的な面白いメニューもあります。


大量のこしょうが温そばの上にまぶされている「こしょうそば」。
こしょうの発汗作用、暑い夏こそ良いかも知れません。

また、「カレー南蛮」の底にご飯が敷かれている「まかないカレー南蛮」も『大村庵』の隠れ名物メニュー。


カレーうどん&カレー丼、一粒で二度美味しい、お得な満腹メニューです。


 


そば処 大村庵
練馬区高野台2丁目8−12 ジュネス中村
03-3995-8989
営業時間:11:00~15:00/17:00~20:00
定休日 :木曜日

「信州愛」にあふれる超進化形《町蕎麦》〜花月庵@武蔵関

「信州愛」にあふれる超進化形《町蕎麦》〜花月庵@武蔵関 画像

 


いよいよラストの4軒目。
最後に紹介するのは、武蔵関にある『そば処 花月庵』です。


1980年に先代が創業して以来37年間、関町の皆さんに愛されてきました。


そして、2018年3月、息子さんが二代目として店を受け継ぎ、先代が築いた《町蕎麦》の伝統を守りつつも、スタイルを一新し、新生『花月庵』として歩み始めました。


 

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二代目はインテリアにも造詣があり、内装に相当こだわった店内は、お洒落なカフェのようです。


木のぬくもりを感じるカウンター席とテーブル席が迎えてくれます。


 


ビールはキリンのタップ・マルシェを導入し、クラフトビール2種が常時楽しめます。


私が頼んだのは「TOKYO BLUES」
拝島にある石川酒造が醸すクラフトビールです。


クラフトビールが味わえる《町蕎麦》とは、のっけから楽しませてくれますね。


 

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蕎麦前は、だし巻き玉子・板わさ・炙り蕎麦味噌といった定番メニューがある一方、旬の素材を活かした「本日のオススメ」も黒板に6〜7種書かれています。


片っ端から食べてみたくなるものばかりで迷ってしまいます。


春先にお邪魔したときは、「本日のオススメ」から「新じゃがいもののり塩バター醬油」、「菜の花と新玉ねぎのマリネ」をいただきました。


今日も黒板から頼みましょう。


一品目は「ししゃも南蛮」


暑い夏には、南蛮漬けの酸味が五臓六腑にしみわたり活力が湧いてきます。


 

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黒板にめちゃめちゃ気になるメニューを発見しました。


店主が釣った!アジの刺身!?


「えっ!二代目が釣ってきたんですか?」


「ええ、横須賀の走水(はしりみず)で釣ってきた黄金アジです。今日で5日目なのでちょうど良い熟成具合ですよ」


ください♫ ください♫


「黄金アジ、お願いします!」


スゴっ!!!
思っていた以上に大きいサイズですねぇ。
1人で食べきれるかなぁ〜


釣ったばかりのアジはかえって弾力が強すぎるそうで、このくらいの熟成加減がイノシン酸も程よく回り、旨味が出てきて美味しくなるそうです。


 

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こんな絶品の黄金アジを前にしたら、日本酒が欲しくなります。


二代目は、長野県のお蕎麦屋さんで修行をされたので「信州愛」が半端なく、月に一度は長野県まで車を走らせ蔵を巡り、季節のお酒を仕入れてくるそうです。


なので、長野県のお酒揃いが素晴らしく、運が良ければ東京ではなかなかお目にかかれないようなレアな日本酒と出会えます。


1杯目は、長野県佐久市の「亀の海」をいただきました。


2杯目に選んだ「le lac(ル・ラック)」は、「白馬錦」で知られる長野県大町市の薄井酒店が新たに立ち上げたブランドで、これまで私は飲んだことがありません。


ラベルのデザインは、木崎湖、中綱湖、青木湖の仁科三湖を表し、「le lac」はフランス語で湖という意味だそうです。


ほほぉ〜
白ワインのよう。


黄金アジとのペアリングもバッチリです!


 

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蕎麦も信州にこだわっており、八ヶ岳産の蕎麦を使用しています。


標高1350mの日本でもっとも高冷地で育つ蕎麦は昼と夜の寒暖差が大きく紫外線が強いため、味が濃く甘みが強い蕎麦になるそうです。


せいろだと「まずは添えられている岩塩でお召し上がりください」とお薦めされます。


 


今日は、夏限定の人気メニュー「冷やし梅あおさそば」をお願いしました。


鹿児島県獅子島産のあおさは、一般的なあおさよりも味が濃厚。
蕎麦を手繰り、あおさを口に運ぶと、磯の香りが一気に広がります。


梅もいい仕事をしていて、清涼感あふれるお蕎麦です。


 

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さぁ、いよいよオーラスです。


『花月庵』名物である「冷やしグリーンカレーせいろ」を取り上げずにこの記事を終わらせることはできません。


お蕎麦にグリーンカレー!?・・・と思われるかも知れませんが。


二代目が若い頃にバックパッカーとしてタイへ行ったときに食べたグリーンカレーの味が忘れられず、試行錯誤を重ねてその味を再現。


グリーンカレーに出汁を合わせたつけ汁は、ココナツミルクをふんだんに使っていてとってもクリーミー。
お蕎麦によく合います。

カレーうどん、カレー南蛮は当たり前にあるわけですから、グリーンカレーがあってもおかしくありませんよね。


つけ汁には、低温調理したジューシーな鶏ささみ肉と、オクラ、ヤングコーン、茄子、パプリカなど素揚げされたカラフルな野菜が入って具沢山です。


元々は期間限定メニューだったそうですが、常連さんのラブコールで通年食べられるようになったそうです。


それだけ美味しいので、私もオススメします!


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武蔵関の『花月庵』さんには、「冷やしグリーンカレーせいろ」以外にもアイデアあふれる創作蕎麦が数多くあるのですが・・・・・・


驚くことにヴィーガンのお客様にもしっかり対応されていて、「精進せいろ」・「精進かけそば」・「大豆ミートの豆乳だれせいろ」と言ったヴィーガン蕎麦が用意されているのです。


二代目が目指す新しい《町蕎麦》のスタイル。
今後のさらなる進化が期待できますね。


 


そば処 花月庵
練馬区関町北2丁目24−5
03-3920-7711
営業時間:11:30〜15:00/17:30〜21:00
定休日 :木曜、第3水曜
※2022年8月17日〜9月1日まで夏季休暇となりますのでご注意ください

《町蕎麦》の魅力

 


今回ご紹介した4店は、図らずもすべて二代目が切り盛りされていました。


創業者であるお父様の思いを息子さんがきっちり受け継ぎ、《町蕎麦》の古き良き伝統を継承しつつも、令和の時代に合わせた柔軟な店作りに取り組む。


まさに長く愛される《町蕎麦》には「温故知新」の精神を感じますね。


残念なことに今、食の多様化や後継者がいないなど理由は様々ですが、《町中華》や《町寿司》がどんどんと姿を消しています。


《町蕎麦》も例外ではありません。


地域に根ざし、地域の方と歩んできた《町蕎麦》。
日本の食文化のひとつとして、これからも大切にしていきたいですね。


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石神井公園を中心とした西武線沿線の美味しいお店の情報は・・・


さかばクンが参加しているブログ『喜酔人は今日も直行直帰!』を参考にしてみてください。
https://kiyotonr.blogspot.com/


 


◆さかばクンから5つのお願い
 1.未成年者の飲酒は法律で禁止されています。20歳になるまでお待ちください。
 2.記事の内容やお料理の感想は、あくまでさかばクンの主観ですのであしからず。
 3.飲み過ぎ注意。お酒は適正な量を楽しみましょう。
  (⇧さかばクンに言われたくないわっ!って突っ込まれそうですが・・・・・・)  
 4.メニューの内容は取材時のものです。
   もしかすると皆様が来店されたときにはメニューにないかもしれません。
 5.新型コロナウイルス感染症の影響で営業日や営業時間に変更があることがあります。
   お店にご確認のうえ来店してください。できればご予約をおすすめします。


 


さかばクン(酒場ブロガー)
石神井生まれ石神井育ちのアラフィフ親父。
都内の銭湯を巡りながら、夜はどこぞの酒場にふらっと出没。
居心地の"酔い"カウンターで旨し日本酒をあおりながら、当たらない競馬予想に花を咲かせ、美味し肴をつまみながらGIANTSについて熱く語っています。