特集記事 Reviews
練馬区在住の小説家、森美樹です。新潮社、光文社、扶桑社、講談社などで執筆しています。公募ガイド社にて、小説創作の講師としても活動中です。
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朝の公園を堪能してみる
はじめまして。
練馬区に移り住んで早10年、小説家の森美樹です。今日は「頭と心を甘やかす」をテーマに大泉学園をめぐってみました。
朝一におとずれたのは、大泉中央公園
https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index011.html
自然に満ちあふれた心なごむスポットです。運動施設や遊具もありますが、私流の公園の楽しみ方は、案内板を見ずにあてずっぽうに散策すること。空を仰ぎ、樹々の梢に耳を澄ませ、気の向くまま歩を進めると、頭の中に心地よい風が流れてくるのです。
頭と心のリセット、プライスレス!
疲れたらベンチで一休み。深呼吸すれば日常の些事や悩みも、空気にとけてしまいます。普段は家にこもって仕事をしているので、360度、自分を自然にさらすのは稀なていたらく。
朝の30分~1時間で、頭と心のリセットができてしまう、公園はプライスレスなパラダイスです。
身体に極上のご褒美を
頭と心が整ったら、次は身体のメンテナンス。
大泉学園駅のすぐ近くにある癒穏鍼灸治療院(ゆおんしんきゅうちりょういん)は、ピンクを基調とした華やかなサロン
セラピストの市川さんは鍼灸の腕はもちろん、女性の心身に関して知識が豊富で、何よりも女性の身体をいつくしんでいるのが手技から伝わってきます。
首こり、肩こり、背中のこり……、仕事柄、私はかなりのこり症。でもここにくれば緩和されるのです。
鍼灸って敷居が高そうと危惧している方もいるかもしれませんが、じんわり効いてくる刺激は心地よくて癖になりますよ。
かぐわしいアロマに包まれて
鍼灸で身体が整ったら、次はアロマテラピー。後頭部から首、背中、腰、足裏に、アロマオイルをふんだんに使用し、背面の緊張をゆるめ、癒していきます。市川さんのアロマ愛が実に尊く、こちらにうかがうたびに質問攻めにしてしまうほど。
私も昨年、ついに推しアロマを見つけました。私の推しは、ココナッツオイルをベースにマグノリアオイルが配合されたもの。甘やかでありながら、フルーツのような清涼感もある香りは、気持ちを落ち着かせてくれます。
こちらでは『精油で楽しむアロマセミナー(90分1000円)』もやっていますので、私も近々受けようと思います。
ねこ×音楽×本を愛してやまないカフェ
足湯(希望者のみサービス)+鍼灸+アロマテラピーで、たっぷり約3時間。自分を宝物のように扱ってもらったら、1日の仕上げはゆったりティータイム。
大泉学園駅北口から徒歩約10分。三毛猫のナツ先生がお迎えしてくれるカフェモフリーへ
2017年10月にオープンし、現在5年目を迎えました。『猫と音楽と本』をコンセプトにした店内は、ところ狭しに書籍(私の著作もあります)や猫グッズが並んでいます。こじんまりとした空間なのに、無限の広がりを感じるのは、店主・阿部氏の世界観が反映されているからでしょうか。物語の中に入り込んだように、時間の概念がなくなってしまうのです。
「もともとアーティストの知り合いはいなかった」と語る阿部氏ですが、猫と音楽と本、そして阿部氏とナツ先生に導かれ、今では連日アーティストやクリエイター達が紅茶やコーヒーを片手にくつろいでいます(私もです)。
自宅でとびきりおいしい紅茶を淹れよう
この日、カフェモフリーで開催されたのは記念すべき『第1回おいしい紅茶の淹れ方講座』。
日本紅茶協会より、練馬区で唯一『おいしい紅茶の店』に選出されているカフェモフリー。さらにティーアドバイザー&紅茶マイスターの称号を得ている阿部氏がレクチャーしてくれるとなっては、もう期待しかありません。
食事のお供に、おやつと一緒に、日々紅茶を嗜む方は多いです。毎日飲むものだからこそ、昨日よりもふくよかに、明日はもっと奥深く、味わえるとしたらいかがでしょう。ほんの少しルーティーンを工夫するだけで、それが叶うのです。
でもティーカップやティーポットを新調したり、お茶菓子はスコーンじゃないとNGとか言われそう……、と心配になったあなた。大丈夫です、阿部氏いわく紅茶のためのゴールデンルールは3つ。
・上質な茶葉を用意
・沸騰させたお湯を使う
・茶葉の量と湯量と抽出時間は正確に
どれも意外と無視しがちなポイントです(私も無視していました)。実際、計量スプーンで茶葉を、計量カップで湯量を計り、ティーカップを湯であたため、キッチンタイマーで抽出時間を計るといった流れを毎回遵守している方はいらっしゃるでしょうか。
茶瞑想という言葉があるように、無心に一定の作業をこなすことで、瞑想と似た効果があらわれるのです。事実、セオリーどおりに淹れた1杯の紅茶は脳天からつま先まで染みわたり、参加者全員が目を輝かせておりました。
オリジナルボールペンに、可愛いポストカード
ダージリン、アッサム、ニルギリ……、茶葉の種類は様々ですが、それぞれ等級や製法が異なるのも興味深いです。
よく聞くオレンジペコーは茶葉の名前ではなく、茶葉のサイズの大きさや形状に基づいた等級なのです。OPと略されるので、「大きい葉っぱと覚えましょう」とユーモアたっぷりに阿部氏がおしえてくれました。
勉強が終わったら、紅茶に合うスイーツで一息。
こちらの紅茶講座は、紅茶とカフェモフリーオリジナルボールペンと可愛いポストカードのおみやげつきで4000円(税込)。
今後もテーマを変え、月に一度のペースで開催するそうです。
スパイスの可能性を追求した、お茶とお菓子
時は夕刻、家人への心遣いも忘れてはいけません。
立ち寄ったのは、カフェモフリーと同じビルにある、その名も「粉と砂糖と香辛料」。
https://www.instagram.com/flour_sugar_spice/?hl=ja
2020年12月にお店を構え、2年目に突入しました。私の周囲でも「大泉学園にオシャレな焼き菓子屋さんができた」とひそかに話題になっていまして、大泉学園にそっとオシャレ風を吹かせてほしい、と切に願っていた私も大満足のお店です。
スパイスは天然の薬といわれているように、身体への効用も見逃せません。こちらで使用しているのはオーガニックの材料。濃厚な舌触りと鼻へ抜けるスパイスの香り、素朴な甘さはどの焼き菓子にも生きています。
五感をくすぐるスパイスティーとお菓子は、お持たせとしてもオススメです。
運命的な地、大泉学園
カフェモフリーの阿部氏も、粉と砂糖と香辛料の店主・魚返氏も、「いろんな条件を考慮したら、大泉学園にたどり着いた」と口をそろえていたのが印象的でした。
思えば私も、「気がつけば大泉学園に住んでいた」ひとり。
私が少女小説家から小説家へと脱皮したのと、大泉学園に居を構えたのは同じ年。その後、単行本と文庫本を数冊出版、エッセイの連載、小説創作の講師、テレビ出演など、すべて大泉学園で叶えてきました。
行き着くべくして行き着いた、なんとも運命的な場所、大泉学園。
これからも食と文化が発展し、クリエイター達の感性をふるわせてくれることでしょう。
森 美樹